【感想】『嶽神伝 孤猿』 長谷川卓
★★★☆☆
前作に続き、安定した面白さですが、ただもう本当になんつーか山の民強過ぎw
忍者業界でも「最強」に近いと言われてるような化け物に結構あっさりと勝ってしまうところとか、「いやいやいや、それはさすがに」とか思わないでもないです。
あと、そんな感じでやられまくっている忍者集団がそれでも懲りずに立ち向かって行ってほとんど壊滅してしまいそうになったりとか、しかもその行動が主君からの命令じゃなくて怨恨だけで動いてたりとか、「あれ? 忍びってそういう人たちだっけ?」みたいな違和感も。
とまあ、普通に考えるとむしろ粗ばかり出て来るのですが、それでもそれなりに面白く読めてしまうのだから、それだけ筆者のエンタメとしての物語構築力はすごいのだと思います。
前作同様、こういう細かいところが気になってダメという人には勧められませんが、ハリウッドのアクション映画的に頭をからっぽにして楽しむには良いのかも。