本を買った理由を書いて行くブログ

読書が好きだけど感想や書評を書くのはちょっとしんどいし続かない、と言うずぼらな性格の愛書家が、「なぜこの本を買いたくなったのか」という理由だけを淡々と綴るブログ。たまに雑記も。

『軍靴のバルツァー 9巻』 中島三千恒

これは、Facebookか何かのSNSで繋がっていた知人が「面白い」と書いていたので興味を持って買い始めた、と言うのが最初です。
ただ、誰がそれを書いていたのかはもう記憶が曖昧で覚えていないのですが。

で、読んでみたら確かに面白い。
絵柄的にはあまり好みではなかったので、その誰かのポストがなかったら買っていなかったでしょうね。
ありがとう>誰か(笑)

マンガと言うストーリーを追う形式を取りながら、実は当時の戦争の戦術なんかを詳しく解説していると言う体裁で、僕はこう言うのが好きなんですよね。

専門書を読んでも難しくて分かりにくいことを、物語の流れの中で語ることによって分かりやすくする手法。

ちなみに、「マンガで学ぶ●●」とかとはまた別で。
あれは解説そのものを分かりやすくするためにマンガにしているもので、物語にはなっていないですからね。

京極夏彦さんの「百鬼夜行シリーズ」なんかと同じです。
あれも、ミステリと言う体裁を取ってそのストーリーを追わせつつ、実は妖怪の説明をしているわけで。
ミステリ好きがいつのまにか自然に妖怪に詳しくなってしまうと言う恐るべきサブリミナル効果を持っています(笑)。
僕は京極さんのおかげで妖怪という、日本人にとっては馴染みがあるのによく分からないモノのことを概念として分かるようになりましたし、そう言うのって大事ですよね。

このマンガも、こと19世紀ヨーロッパの戦争に関して言えば、世界史の参考書なんかよりもよほど勉強になると思います。
これを入り口にして、その時代の研究者になろうとする若者が出てもおかしくないぐらい。
僕も高校時代は世界史好きだったので、当時このマンガがあったら、この時代にはまっていたかもしれません。

軍靴のバルツァー 9 (BUNCH COMICS)

軍靴のバルツァー 9 (BUNCH COMICS)