本を買った理由を書いて行くブログ

読書が好きだけど感想や書評を書くのはちょっとしんどいし続かない、と言うずぼらな性格の愛書家が、「なぜこの本を買いたくなったのか」という理由だけを淡々と綴るブログ。たまに雑記も。

【感想】『バサジャウンの影』 ドロレス・レドンド

★☆

うーん…
これはなんとも…

正直に言うと、面白くなかったです。
内容と言うか、プロット的なところではとても魅力的な部分もあったのですが、まずとにかく読みにくい
文章は翻訳者によるところも大きいと思うので、作者の責任かどうかは分かりませんが、文章だけでなく、何と言うか無駄な表現が多い気がします。

もちろん、小説は物語の筋に必要な文章だけで構築されるわけではないので、本筋に関係のない表現があっても良いとは思いますが、そういうのって物語の雰囲気とかを作るためのものだと思うんですよね。本当に無関係なことなら書く必要もないわけで。
でも、どうにもそういう雰囲気づくりに役立っていないというか…
正直、ただただ本筋に関係なく、その割に抒情的で詩的でボリュームも大きい文章を頻繁に差し込まれている印象で、読みにくくてなかなか進まなかったです。

でもまあ、その辺は好みもあるでしょうし、個人的に気に入らなかっただけと言えなくもないです。
それより何より(この後、ややネタバレ含みますのでご注意を)、そもそもタイトルにまでなっている「バサジャウン」というUMAみたいな存在が、最終的にまったく何にも関係してこないことや、主人公の女性刑事の悲劇的な過去や現在抱える辛い問題点も、ストーリーの収束にまったく無関係なこと。
ここまできれいサッパリ関係しないなら、なんでそんなキャラ設定にしたのかと。

しかも、最後の最後、物語を締めくくる最後の一文までが、その主人公の問題点に関することなんですよ。
物語の本筋にぜんっっっっっぜん関係ないのに!

ぶっちゃけ、「何この終わり方?」ってなりましたね。
先述の通り読みにくかったので、実は1週間以上この本にかかってたんですが、それだけかけて読み切ったと思ったら何という終わり方かと。

僕は本を楽しめなかったら、それは楽しめなかった自分に問題がある場合が多いと思っているので、あんまりハッキリと文句を言うことは少ないんですが、これはねえ…
おそらく僕にも問題はあるのでしょうけど、それにしてもなあ…と言うのが正直な感想です。

新年早々、かなりなハズレを引いてしまいました。これは2017年がなかなか心配です(笑)。

 

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